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技術用語集

東京スカイツリー建設関連用語を一挙に紹介!

あ行
か行
カーテンウォール

建物を支える構造体にカーテンのように建物を包み込むように取り付けられた外壁のこと。細いサッシュ枠にガラスをはめたガラスカーテンウォールや、金属パネル、タイルなどを張って仕上げを施した薄いコンクリート版のPCカーテンウォールなどがあり、建物の変形に強いため、殆どの超高層ビルの外装はカーテンウォールが採用されている。

鼎(かなえ)

鼎(かなえ)は中国古代の金属製の容器。普通、鼎の足は3本であることから、3という数を表すことがある。使用例としては、二人で話す対談に対し三人では鼎談(ていだん)など。カメラの三脚など、3本の足でその上に立つものを支えるのはバランスがよく、東京スカイツリーも3本の足で建っている。この3本足のそれぞれを今回の工事では鼎と呼んでいる。

クライミング式タワークレーン

地上から届かない高さの建物を造るために、建物を積上げながら、自らも昇っていくタワー型の定置式クレーンの一般名称。通常タワークレーンというと、クライミング式のクレーンのことをさす。クライミングの方式には、フロアークライミングマストクライミングがある。

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さ行
逆打ち工法(さかうちこうほう)

地下階(躯体・くたい)の構築工法。2種類に大別される方法のうちの1つで、超高層建物を造る場合によく使われる。一般的な順打ちとは反対に、建築物の地下躯体を上から下に向って造る。通常とは逆の手順で躯体を造っていくので、「逆(さか)打ち」と呼ばれる。 地盤面から下にある各階の床を、山留壁を押さえる支保工として構築しながら、1層ずつ掘り下げていく。作業ができる1階の床をまず造るので、地下階を造りながら、地上階を同時に造ることができ、工期が短縮できるなどのメリットがある。

①まわりの土が崩れないように山留め壁を地中に埋め込む。

②最初につくる各階の床を支える「逆打支柱(または構真柱)」と呼ばれる鉄骨柱を地中に埋込む。

③地盤を少しだけ掘削し、逆打支柱を掘り出して、その柱を支えに1階床を構築。

④構築した床を、山留め壁を支える支保工としても利用し、ワンフロアー分掘り下げては床を構築、手順を下に向かって繰り返す。

⑤1階床上から地上の鉄骨柱を継足し、地下工事と並行して、地上躯体工事も上に向かって進める。

逆打ち支柱(さかうちしちゅう)、構真柱(こうしんちゅう)

逆打ち工法で上から順に作る床を支える柱のことで、構真柱とも呼ばれる。床は、構造的に柱、梁に支えられて成立しているため、床の構築には柱が必要で、あらかじめ地盤面から地中に埋込んでおく。柱を支える場所打ち杭を構築する際に、その場所打ち杭のコンクリート中に、鉄骨の柱を建て込む方法をとる。この逆打ち支柱を掘出して、梁、床を構築する。

シャフト

タワーの中心部にありエレベーターや設備配管などを納めた部分。

順打ち工法(じゅんうちこうほう)

地下階(躯体・くたい)の構築工法。鉄筋コンクリート造が主体の地下躯体を造る方法は、施工手順によって大きく2種類に分かれるが、そのうちのより一般的な工法。
最初に地下躯体を造る部分の土を全て掘削し、下から上に順番に躯体のコンクリートを打設する。下から順に造っていくので、次に説明する逆(さか)打ちではない工法の俗称として「順打ち」と呼ばれる。

①まわりの土が崩れないように山留め壁(やまどめかべ)を地中に埋込む。

②地中を必要な深さまで掘削。この時、山留め壁が倒れてこないように、切梁(きりばり)などの仮設の支保工(しほこう)で突っ張りながら行う。

③最下階の床から構築する。

④切梁の下方に構築した床躯体が山留壁を押さえる役割をするので、不要となった切梁を撤去する。(切梁段数が複数の場合にはこの作業を繰り返す。)

⑤最上段の切梁撤去後、1階床を構築し地下階構築完了。引続き地上階の構築に移る。

心柱(しんばしら)

タワー中心部の鉄筋コンクリート造の円筒。地震時などには周りのタワー本体の揺れを低減する「制振」システムとして機能し、このシステムは日本の伝統建築である五重塔中心部の心柱になぞらえ「心柱制振」と名付けられている。心柱内部には、避難階段が設置されている。

積層工法(せきそうこうほう)

構造体や外壁などを1層ずつ組み立て、順次上方へ積上げていく工法の事で、建物が高くなるほど一般的。後続する、設備・仕上などの工事も同じペースで、構造体の後を追って、層ごとに進めて行き、下に行くほど仕上がっている状態となる。

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た行
建方(たてかた)

柱に梁、桁などの主要部分を組み立てること。ビル建築などゼネコンが扱う建築物の場合、普通は鉄骨造の柱、梁を組上げる作業のことで、鉄骨建方が正式だが、略して建方ということが多い。

テルハ

レールに沿って巻上機が移動する横行と荷の上げ下げのみを行うことができ、作業範囲はレール施設範囲に限られたクレーン。

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な行
は行
フロアークライミング

クライミング式タワークレーンのクライミング方法の一つで、鉄骨造の超高層ビルは通常この方法のクレーンで建てられる。クレーンを支える台座ごと、自ら建てた建物をよじ登る方式。
詳しくはこちらの「動画でみる」

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ま行
マストクライミング

クライミング式タワークレーンのクライミング方法の一つで、RC造の超高層マンションでは一般的にこの方法のクレーンで建てられる。クレーンの台座は最初に設置した位置のまま動かず、クレーンを支えるマスト(支柱)を自ら上部に継足し、クレーン部分は自らのマストを昇降する。自立できる高さを超える場合は、ステーと呼ばれるつなぎ梁で建物とマストの中間を緊結し支える。

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や行
山留め(やまどめ)、山留め壁(やまどめかべ)

地下階をつくる場合に地下階分の地盤を掘削するが、その時に周辺の地盤が崩壊しないよう防止すること。山とは土を意味する。
また、この周辺の地盤が崩れてこないように押さえる仮設の壁を山留め壁という。

①何もしないである程度深く垂直に土を掘ると、周りの土が崩れます。

②周りが崩れてこないように押さえておく壁のことを山留めといいます。山留めは掘削前に地中に埋込んでおきます。

③土の重みで、山留め壁が倒れないよう、対面の山留壁同士を支えるものを切梁といいます。

山留め支保工(やまどめしほこう)、切梁(きりばり)

山留めを行って深く掘るときに、山留め壁が倒れてこないよう押さえる突っ張りを山留支保工という。このうち対面の山留め壁同士を突っ張りあうために、水平に渡した突っかえ棒のような役割の仮設材を、水平切梁という。一般的には水平を省略し切梁と呼ぶことが多い。

揚重(ようじゅう)

建築資材、荷物などをクレーン、エレベータ、巻上機などを用いて荷揚げすること。

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ら行
わ行